CureAppのアルコール依存症向け治療用アプリ 2023年1月より治験を開始 内科などの非専門医療機関でのより身近なアルコール依存症治療を目指す 株式会社CureApp(本社:東京都中央区 代表取締役社長:佐竹 晃太)は、予てより臨床試験を行なっておりましたアルコール依存症向け治療用アプリ(以下、本アプリ)について、2023年1月より治験(国内第Ⅲ相臨床試験)を国内にて開始することをお知らせいたします。 本治験概要 本治験では、飲酒による非常に重篤な身体的、心理的、社会的問題がまだ生じていないアルコール依存症の患者さんを対象に、アルコール依存症の非専門医療機関での通常診療と本アプリを併用する介入群と飲酒記録機能のみのアプリを併用する対照群に分け、登録後12週時点での有効性の優越性と安全性を検証します。主要評価項目は、多量飲酒日数の登録時点から登録後12週時点までの変化量となります。また、登録後24週までフォローアップを行います。 開発の背景 アルコール依存症は慢性的に多量飲酒を継続することにより誰でも発症する可能性のある疾患であり*1、アルコールの有害な使用は本人の健康損失だけでなく、労働生産性の低下、事故や犯罪の増加、家庭内暴力など社会的にも多大な悪影響を与え得ます。さらに飲酒は世界の早死と疾病負荷の原因第7位であり*2、国内のアルコール依存症生涯経験者数は約56万人*3いると推定されています。一方、アルコール依存症の専門的治療を受けている患者は4.6万人*3に過ぎません。 一般的に治療が進まない理由は、専門の医療機関が少ないこと、軽症であると病気と判断しにくいことに加え、患者が専門医療機関を受診する心理的ハードルが高いことが挙げられています。 アルコール健康障害対策基本法や新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドラインでは、非専門医療機関での早期介入の重要性が謳われている一方で、専門医療機関以外での診療は十分に普及していないのが現状です。このような現状を踏まえ、当社では治療用アプリを用いた一般内科でのアルコール依存症治療の実現を目指し、これまでアルコール依存症向け治療用アプリの実用化に向けて、研究・開発を進めてきました。なお、開発にあたっては国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED) 医工連携イノベーション推進事業の補助を受けております(