AMEDの医工連携イノベーション推進事業に CureAppが代表機関のアルコール依存症治療アプリプロジェクトが採択

AMEDの医工連携イノベーション推進事業にCureAppが代表機関の
アルコール依存症治療アプリプロジェクトが採択

〜久里浜医療センター、岡山市立市民病院、日本遠隔医療協会と共同体組成〜


株式会社CureApp(本社:東京都中央区 代表取締役社長:佐竹 晃太 以下、当社)は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が公募した令和3年度 「医工連携イノベーション推進事業(開発・事業化事業)」において、当社が代表機関として提案した「アルコール依存症治療用アプリに関する開発・事業化」が採択されたことをご報告いたします。本採択事業では、独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター、地方独立行政法人岡山市立総合医療センター岡山市立市民病院、特定非営利活動法人日本遠隔医療協会、当社で共同体を組成してプロジェクトを進めてまいります。


本研究の背景・価値と今後の展望

 アルコールの有害な使用は本人の健康を損なうだけでなく、労働生産性の低下や自動車事故、犯罪の増加、家庭内暴力など社会的にも多大な悪影響を与えますが、国内のアルコール依存症患者は約57万人*1いると推定されています。その中で、アルコール依存症専門的治療を受けている患者は国内では約4万人に過ぎず、50万人以上が未治療であると推定されています。この治療ギャップの原因として、専門の医療機関が少ないことに加えて、患者が専門医療機関の受診に気後れすることが挙げられています。また、アルコール健康障害対策基本法や新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドラインでは、一般内科での早期介入の重要性が謳われていますが、一般内科での診療は普及が進んでいないのが現状です。そのような中、当社では近年新しい治療法として注目される治療用アプリを用いた一般内科でのアルコール依存症治療の実現を目指し、これまでアルコール依存症治療用アプリの実用化に向けて、研究・開発を進めて参りましたが、今回の採択を受け治験から薬事承認と保険適用までを見据えた共同研究を開始する運びとなりました。同アプリの保険診療における実用化の実現は、患者への早期の治療介入が可能になることはもちろん、飲酒による経済的損失3.7兆円(推定)*2の縮小など社会的な意義も大きいと考えております。まずは現在、岡山市立市民病院と共同研究中の予備的ランダム化比較試験完遂を目指し、進めて参ります。


今回の公募の詳細(AMEDWebサイト)


*1尾﨑米厚, 金城文. アルコールの疫学─ わが国の飲酒行動の実態とアルコール関連問題による社会的損失のインパクト. 医学のあゆみ. 2020 Jan 1;274(1):34-9.
*2尾崎米厚, 金城文, 松下幸生, 樋口進. アルコール関連問題による社会的損失の推計, 2003 年, 2008 年, 2013 年. 日本アルコール・薬物医学会雑誌. 2017 Apr;52(2):73-86.


当社のアルコール依存症治療アプリについて

 ガイドラインの推奨治療や専門家の知見ベースに、また当社のニコチン依存症治療アプリや高血圧治療アプリ開発でも活用されたノウハウ・アルゴリズムを用い、医療機関で治療のために医師から患者へ処方されることを目指すアプリです。患者さん自身のスマホ上のアプリが、認知行動療法などを用いた適切な介入を個別化して提供し、来院と来院の間の治療空白を埋め治療効果をあげることを実現します。治療用アプリを用いれば、医療者の習熟・実施コストを下げながら、質の担保された介入を行うことが可能となり、非専門医がアルコール依存症に対し心理社会的治療を提供する一般内科での減酒外来を実現できると考えています。


チーム体制

治療用アプリの実用化と臨床普及を見据え、治療用アプリやアルコール依存症治療に強みをもつ法人・機関が共同体となって研究を進めて参ります。


  • 株式会社CureApp
    治療用アプリの開発、保険適用、上市経験がある日本で唯一の企業

  • 独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター
    アルコール・アディクション問題に関してWHO協力センターに指定された日本で唯一の医療機関

  • 特定非営利活動法人日本遠隔医療協会
    内保連加盟の日本遠隔医療学会と両輪で日本の医療×ICT実践をリード

  • 地方独立行政法人岡山市立総合医療センター岡山市立市民病院
    アルコール地域連携好事例にも選ばれた岡山市で早期介入、医療機関連携に積極的に取り組む総合病院

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