B-INDEX研究が学術誌「Hypertension」に掲載 早期の減量や減塩など「生活習慣を変える」ことで 服薬中の患者さんも含めて降圧効果を発揮
なお、本研究はAMED(日本医療研究開発機構)が公募した令和4年度「予防・健康づくりの社会実装に向けた研究開発基盤整備事業/ヘルスケア社会実装基盤整備事業」に自治医科大学が応募して採択された研究です。
解析の結果、治療アプリによる降圧効果において、ベースライン時の家庭血圧、高齢(60歳以上)、自己効力感スコア、塩分摂取量の減少、および初期の体重減少(4週目で−0.5 kg)が、6か月後の家庭血圧低下に有意な影響を与える因子であることが示唆されました。
◆研究の背景
◆研究概要
対象患者さんは、6ヶ月間にわたり高血圧治療補助アプリを使用し、その後、治療アプリを使用しない6ヶ月間の観察期間を設けました。
期間中は、家庭血圧、体重および体組成、身体活動量、睡眠パターンなどをデジタルデバイスを用いて日々モニタリングしました。また主観評価として患者さんへのアンケートを取得しました。本報告では、6ヶ月の治療アプリ使用期間中に収集されたデータを解析し、治療アプリによる家庭血圧の降圧効果に影響を与える要因を検討しています。
解析対象は高血圧患者さん198名で、年齢、性別、降圧薬使用の有無を含め、多様な背景を持つ患者データが含まれています。
◆研究結果
また、6ヶ月後の家庭血圧低下に有意に関連する因子として、以下が示されました。
■6か月後の家庭血圧低下に有意な関連因子
<患者さんの背景>
・ベースライン時の家庭血圧が高い(収縮期血圧135mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上)
・高齢(60歳以上)
・自己効力感スコアが高い
<治療中の変動因子>
・−0.5kgの体重減少(4週時点)
・食塩摂取スコアの減少(12週時点)
特に、「早期の減量」および「減塩」を達成した患者群では、治療開始後12週目に朝の収縮期血圧が12.4mmHg低下し、最も大きな血圧低下が認められました。
<早期の体重変化(4週までの−0.5kg)および塩分摂取スコア変化(12週までの改善)
のサブグループ別の、朝の収縮期血圧(SBP)変化量(ベースラインからの変化量)>
※表は、基準値からの収縮期血圧(SBP)の変化量を各時点ごとに示し、対照群(体重変化なし・塩分改善なし)との比較におけるp値を併記する。
なお、解析対象患者の57.6%は降圧薬を服用していました。これらの結果から、「高血圧患者さんの生活習慣を変える、世界初※1の保険適用アプリ」である高血圧治療補助アプリは、服薬中の患者さんを含む集団においても降圧効果が認められ、特に早期の減量・減塩を実現できた集団では、12週時点で朝の収縮期血圧が12.4mmHg低下することが示されました。
治療アプリを活用した場合、早期に生活習慣を変えることが、治療成功の重要な鍵であることがわかりました。
※1 :世界初:自社調べ (調査年月:2022年9月 )調査範囲: 製造販売承認および保険適用を受け医療機関で処方が開始した高血圧症治療アプリ
◆論文
本研究の結果は、『Hypertension』に掲載されています。(2025年11月3日付)
タイトル:Efficacy Determinants of Hypertension Digital Therapeutics: The B-INDEX Study
URL:https://www.ahajournals.org/doi/abs/10.1161/HYPERTENSIONAHA.125.25028


